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肌のバリア機能低下を起こす「糖化」を研究、「ビタミンC誘導体」が糖化の抑制に有用であることを発見

生体バリア研究

肌の老化は、加齢に伴う内因性老化と紫外線などの影響による外因性老化に分けられます。内因性老化が起こると、肌のバリア機能が低下し、肌の弾力低下・乾燥・シワをはじめとしたお肌悩みにつながります。内因性老化の主な原因は「糖化」であると報告されており、美しいお肌へと導くためには糖化を抑制することが大切だと考え、糖化による肌への影響の研究、糖化を阻害する成分の探索を開始しました。

表皮の糖化とバリア機能について

糖化とは、食事から摂取した余分な糖が体内のタンパク質と結びつき、細胞などを劣化させる現象です。糖化によって生じた物質は、AGEs(糖化最終生成物)と呼ばれ、肌や髪、骨など全身の老化を促進させることがわかっています。

現在、グラフのとおり表皮の糖化度が高くなるほど、肌の水分蒸散量(TEWL)が増加することが報告されています。水分蒸散量の増加とは、肌の水分が逃げやすい状態であることを示しており、潤いが保たれていないと考えられます。このことから、糖化は水分を肌の内側に保つ役割のあるバリア機能の低下につながることがわかります。

さらに肌の中では、真皮に存在するコラーゲンなど、寿命が長いタンパク質が糖化しやすく、このことが表皮の糖化を引き起こす一因になると報告されています。私たちは、コラーゲンの糖化を抑制することで、肌のバリア機能低下を防ぐことができるのではないかと考え、糖化の抑制に関わる成分を見つけるため研究を進めました。

東京農工大学との共同研究で糖化真皮モデルを開発

糖化は、長い時間をかけて起きる変化であるため、研究することは困難とされてきました。そのため、糖化による肌への影響を研究できる疑似的な皮膚のようなモデルは存在していませんでしたが、東京農工大学との共同研究を重ね、コラーゲンの糖化を再現できる糖化真皮モデルの開発に成功しました。

開発した糖化真皮モデルを活用し、「糖化」について研究

開発した糖化真皮モデルを活用し、糖化が肌へ与える影響と糖化を防ぐ成分を探索しました。

研究1. 糖化による真皮への影響を調査

真皮モデルの直径
(コラーゲンの糖化により真皮モデルの収縮が抑制される)

p<0.05
**p<0.01

真皮モデルを糖化させると、収縮を阻害することが発見されました。コラーゲン繊維の電子顕微鏡写真の糖化有りのように、コラーゲン線維同士がくっつき硬くなることが原因だと考えられます。さらに、真皮モデル内の繊維芽細胞染色写真を見ると、糖化によってコラーゲンを産み出す線維芽細胞へダメージを与えてしまうこともわかりました。このように収縮が阻害されると、肌の強度や弾力が低下し、シワやたるみなどのお肌悩みへつながってしまいます。

研究2. 糖化を防ぐ成分を探索、ビタミンC誘導体に効果を発見

真皮モデルの収縮率
(糖化有りよりも数値が高い程糖化抑制効果が高い)

**p<0.01

肌の糖化を防ぐ成分を探索していくと、ビタミンC誘導体に有効性があることを発見しました。ビタミンCとコラーゲンを結合させたオリジナル原料「VCコラーゲン」にも、コラーゲンの糖化を防ぐ機能があることを確認しています。
その他にも、VCコラーゲンは、コラーゲンを増やす機能、コラーゲンの分解を防ぐ機能、抗酸化活性などの機能があります。

肌の糖化には、不明な部分も多くありますが、肌の老化に大きく影響するため、研究を進めることで効果的な素材の開発につなげていきたいと考えています。また、有効であるとわかった素材や独自で開発した素材を商品に活用し、お客さまのお肌悩みの解決につなげてまいります。